___ss7lのブログ

欲張らず君とならどこへでも

2023年夏

1年間生きるための目標にしていた夏現場が終わった

最多30公演。
私も何度か足を運ぶことが出来て、感想を求められれば楽しかったよ〜と答えると思う。

 

それは去年の夏より沢山会いに行けたこと、見知った友達と連番出来たこと、知り合いの輪が広がったこと、そういうものに起因する回答であって、もし「1公演あたりの楽しさは去年と比べてどうか?」という質問をされたら即答で今年を選べる自信がない

 

去年とは別の不安を慢性的に感じていたからだ。 

 

去年は「これが最後のライブになっても後悔しないように目に焼き付けよう」という思いで六本木に通っていた。
そこで初めて雨傘やJapaneseSoulを見て、多くを語らなくても彼らはパフォーマンスで未来を信じさせてくれるんだ!これからもっともっと凄いグループになるんだ!と感じて気持ちが明るくなった。
だから去年の不安は“開演前“にのみ存在したもの。

 

今年は、“開演中“もっと言えば“開演すること“が毎日怖かった。
今日は誰がいないんだろう、誰が倒れるんだろう、捌けちゃうんだろう
私の好きなメンバーは初日からずっと調子が悪そうで、だからこそ今日はダメかもしれない…次の曲はいないかもしれない…と思いながら彼を目で追うのが辛かった

 

私は彼の底なしの無邪気さと明るさが好きで、目をキラキラさせながらMCで話を全部かっぱらっていくところが大好きだった(他担の皆さんには申し訳ないけど)

 

ので、今年のニコリともせず一言も喋ろうとしないMCの時間が来る度に心臓が縮む思いだった。今日は笑ってくれますように、今日は喋ってくれますようにと半ばヤケクソで神頼みし続けたが、彼が自主的かつ楽しそうに話す回は結局1度もなかった。

 

ラップに怯えていたのは個人的な感性の問題なので割愛するとして、担当の挨拶回を引きたいけど中身を聞きたくないという葛藤もあった。

 

彼の挨拶は感情とリアリズムが微妙なバランスで共存しているもので、感情の部分が強く出ると炎上しがちだということを知っていたので、現場が始まる前は「変な切り取られ方をして燃えませんように」と祈っていた。その点今回は一安心と言いたいところだけれど、代わりに「自分の現状」にスポットを当てた話が増えたように感じた。

 

例えば8/1の
「僕は自立したいです」から始まり「親やメンバーに依存している自覚がある」「メンバーを敵だと思うこともある」という発言を経由して、「少年忍者で世界に勝ちたい」という締め方をした挨拶。

8/8の「僕はないものねだりをしちゃいます」に始まり「中にいるからこそ忍者ならではの良さがわからず、正直居て心地いいと思ったことはない」「ステージ上で自分のことを見て欲しくないと思うことが増えて、僕のことを見るなら頑張っている他のメンバーを見てと思うことが多くなった」を経由して、「世界を変えられるように頑張ります」で締め括られた挨拶。

 

彼によくある、「僕は」で始まる喋り出し。よくある、客席がクスッと笑ってしまうようなオチ。でも今回は文末を取ってつけただけだろうと感じてしまうほどに、前半の発言への不安感が大きすぎる。

正直に話してくれた彼に私も正直に返すとするならば、居心地がいいと思ったことがないという発言を聞いた瞬間具合が悪くなった。
この現場期間の少し前から元気がなさそうなことは見ていればわかる。でも私が好きになった頃のあなたは?ニコニコでキラキラで傍若無人で、親友と呼べるメンバーが隣にいた時もあなたは心地悪さを感じていたのだろうかと考えてしまう。このグループに居るあなたが好きで足を運んでいる客を前になんでそんなことを言うの?と思ってしまったのも事実だし。

 

それでもファンサ曲ではとびきりの笑顔を見ることが出来るのでその時間を楽しみにしていたが、バルコに上らない公演も何度かあった。
バルコに上る訳でもなく、かと言ってメンステから客に構う元気もなく階段上でユラユラしていた日。その様子を察した他のメンバーが彼を抱きしめてメンステに連れていき曲が終わったのだが、そのタイミングでカメラに抜かれて涙でいっぱいの顔がモニターに表示されてしまった。

これに関しても正直、バルコに来ない日はドン底の気分になった。ファンサを貰える貰えないの問題ではなく、1公演のうち笑っている時間がそれくらいしかないのだから、来ないとなると何を見に来たのかわからなくなるからだ。好きな人が辛そうに泣いているところを見るのは辛いので泣かないで欲しかった

 

そんな状況でも決して休演を選ばない彼にプライドを感じて、お友達と「ここまでこれば最後まで出そうだよね」と話していた矢先の8月5日、彼の出演見合わせが発表された。
メールを受信した頃には既に六本木ヒルズに到着しており、荷物を預けたりといつも通りの作業をしていたのだが、コインロッカー前で同行者と揉めながら号泣している同担を見てから動悸が止まらなくなった。私も払戻しをするか見に行くかを即決しなければいけないのに頭が働かないまま時間が迫ってしまった

 

いつも通り会場に入り、皮肉なことに今まででいちばん良い席を引いて、シャイスタもミライコーナーもドンピだっただろうな〜と考えていたところでメンバーが登場した。音が鳴った瞬間目をやった方向に見たい人がいない、今で「行くぞ!」と喝を入れてくれる人がいない、KMKで華麗に踊る姿がない、そうやって“ない“ものを1つずつ確認している自分に気がついた時にあまりにも苦しくて泣き崩れてしまった。寂しかったし、メンバーが必死に補ってくれた結果だと理解していても彼がいなくても成り立つステージを見るのが辛かった。

 

体調を第一に考えてほしいし絶対に自分を責めないでほしいと思う一方で、不在公演やバルコにいない日についてブログで何も言及されないことが、苦しかった日を無かったことにされたようで怖くなった。私みたいに、その公演が最後になるはずの人だっていたのだから

 

私は彼が干されていた時の話を何度も何度も反復する姿が好きではない。その手の悔しかった/苦しかったエピソードは最近「去年のオーラス挨拶で叩かれた話」に移り変わっているが、いつか彼が今年の夏公演のことをそうやって話す日が来た時、私は平気でいられるのだろうか